バイクの挙動って?②
今回も極端シリーズを続けます。
今回は下り坂のコーナリングを考えてみましょう。
まずコーナーへの侵入について。
平地と違うのは後ろから誰かが押しているように重力の影響を受けます。なので重力の影響+駆動力(-エンジンブレーキ)が車体に影響しています。
その為平地よりも重力の影響分を先に「おぃちょっ待てよ」と言いながらブレーキをかけなければなりません。
あれ?あれあれ?それだけでいいんだっけ…
それに気づいた読者は昨日のブログをよく読んでいます。
そう、下りのブレーキングは平地よりもシビアですから、その分の余裕も必要です。
さらに減速した後も重力の影響を受け続けます。
結果、ちょっと減速しすぎたかな?がちょうどいい!となるわけです。
逆に立ち上がりは、重力が手伝うので平地より弱めのアクセルワークとなります。
次に、コーナリング中も平地とは違うの?
今回も極端に、まぁやることのない45度の斜面に直立してみましょう。
図のように傾斜地では既にバンクしているのと同じで、斜面の上側ではタイヤの使える部分が少なくなります。
従って下りのコーナリングはバンクを浅めにとることになります。
意義ありっ!!とお気づきの方もいらっしゃると思います。
実際には主要道路はバンクの調整がなされ、ここまでシビアではありません。しかし山中の私道などでは、傾斜角がまんまで障害物だけを避けたコーナーもあり「マジかっ」と思うことがありますので、バンク浅目を心がけましょう。
アウト・イン・アウトって本当?
サーキットではアウトからクリッピングゾーン(コーナークリアに効率的なイン側の先っちょ)に接近しアウトにはらみながら加速が基本ですが、一般道でも同じでいいかな?
確かにそういうライン取りをされている方を稀に、いやたまに、いや結構見ます!
サーキットではコースの両サイドに逃げ場があるのでギリギリでミスがあっても即激突はあまり見ません。一般道は壁や人、ガードレールに対向車と色々な障害物があるのでアウト・イン・アウトが推奨されません。
極端にセンターラインに近づけば、車体と体のほとんどが対向車線に出ることもあります。
しかし、アウト・イン・アウトをしないと落ち着かない方もいらっしゃるので、そういう方に「いいライン取だろ?」と聞かれたら「鬼すげっす。まじ感動っす。ちょ⤴神っ。」と返すと不要なトラブルを避けられます。
他にも一般道は様々な車種が通りますし、春は桜の花、秋は落ち葉が両サイドと中央に鎮座しています。そんな所をアウト・イン・アウトしたら、落ち葉→舗装→落ち葉→舗装→落ち葉と忙しく通り過ぎるので危険です。もったいないからタイヤの端っこまでしっかり使うエコな峠小僧達もそんなライン取りはしていません。
センターラインの無い細い山道のコーナーで、対向車とすれ違う時に曲がりながらゆっくり当てに行くのも見ました。
対向車を見すぎると、お近づきになりたくなるのがバイクの面白いところですが、気にせず潜り込みたい所に目線を集中させましょう。
これらが分かると「あれっ?下りって注意すれば怖くない」と思いませんか?
限られたラインを上手にトレースするよう、今日もがんばろう!
(まだバイクないけど…)